『兄弟の血-熊と踊れII』刊行されました
拙訳書(共訳)アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ『兄弟の血―熊と踊れⅡ』(早川書房)が刊行されました。
http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013975/
一昨年刊行された『熊と踊れ』の続編にあたります。写真は原書の表紙。この表紙で、下半分に描かれている成人した三兄弟のうち、ひとりだけ拳銃を握っているのが象徴的、と言えるのではないかと。大きなテーマのひとつではあります。
ここではまた、本作に関連するちょっとした情報や写真を、ネタバレにならない程度でほんの少しだけシェアしたいと思います。
まずは、このリンク↓
https://itunes.apple.com/us/podcast/made-in-sweden-the-podcast-of-the-father/id1022411256?mt=2
“Made in Sweden”という英語のポッドキャストなのですが、これ、前作『熊と踊れ』の英訳(”The Father”)刊行時に発表されたもので、著者ふたりのロングインタビュー(全6回)になっています。かなり濃い内容で、ネタバレも激しいので、『熊と踊れ』邦訳刊行時に広くご紹介するのはちょっとためらわれたのですが、続編が刊行されたいまなら大丈夫かな……と。英語がおわかりになる方は、『熊と踊れ』の復習もかねてぜひ聴いてみてください。最終回の最後にけっこうなサプライズがあります。
それから、こちらのリンク↓
https://sverigesradio.se/sida/avsnitt/95121?programid=2519
これはスウェーデン語を解する方限定になってしまいますが、『熊と踊れ』のモデルとなった事件について、スウェーデン・ラジオで放送されたドキュメンタリーです。こちらは、小説の“フェリックス”のモデルとなった人物のインタビューで構成されています。スウェーデン語を解さない方も、リンクを開くと事件当時の監視カメラ映像の写真が出てくるので、ちょっと見てみてください。
ちなみに当時の写真もう一枚、こちらにも掲載されています。↓
https://www.aftonbladet.se/nyheter/a/3jVbAX/nar-militarligan-tog-over-samhallet/promo
これはストックホルムの陸軍博物館(Armémuseum)で撮った写真。アサルトライフルAk5(のモデル)を実際に構えてみることのできるコーナーがあるのです。『兄弟の血』に出てくるAk4は、残念ながらここにはなかったので、しかたなくAk5。知っていたつもりでしたが、実際持ってみるとずっしり重いです。
陸軍博物館の展示はこれ以外もなかなか面白く、歴史に興味のある方にはおすすめです!
ストックホルムの警察本部、プールヘム通りに面した建物。警察本部という訳語は、実は昔、けっこう迷った末に決定したものです。実際にはどんな感じかというと、ストックホルム・クングスホルメン島、クロノベリ地区という街区の一ブロック内に建物がいくつもあって、通路などでつながっているようです。そのいくつもの建物の中に、警察庁、公安警察、ストックホルム県警や市警など、いろんな部署が混在していて、さらに言うとクロノベリ拘置所もこの同じブロック内にあります。まさにスウェーデンの警察組織の心臓部ですね。
これはプールヘム通りからベリィ通りに入って、ストックホルム中央駅方面へ向かって歩いているところ。左側に見える橙色の建物とクリーム色の建物、どちらも警察本部の一部です。木の茂っているあたりの手前に実は拘置所への入口がある。警察車両も写ってますね。
ここからさらにもう少し先へ歩くと、左手に地方裁判所が現れます。
これらの警察本部の写真は、たまたま通りかかったときに急いで撮っただけなので、あまり良い写真ではなくて…… 今度また機会があったらもうちょっとじっくり撮ってきたいものです。
では今回は短いですがこのへんで!